〒321-0104 栃木県宇都宮市台新田1-2-25 TEL:028-658-6111 0120-4430-92(よしざわ9リ2ック)
ウイルス学の専門家である国立仙台医療センター・ウイルスセンター長の西村秀一先生の「もうだまされない・新型コロナの大誤解」(幻冬舎)からの抜粋です。「怖いのはウイルスよりも、間違った情報の蔓延だった」何人もの人がワインボトルに触れると感染するから、グラスワインしか提供しなくなったレストラン50cm四方のアクリル板をテーブルの中央に置き、それで感染対策という飲食店選ぶときに客が触るからと、定期的に商品を消毒するスーパー店試合前にリング下でグローブを消毒されるボクサーこれらは、呼吸器ウイルス感染対策としては、思わず笑ってしまうものがさも当たり前のように蔓延しています。これらの例は、実はほとんど意味のない感染対策なのです。でも笑えません。メディアに毎日登場する「専門家」と称する人たちが決まり文句のように説明を繰り返していますが、的外れのことが多く、ただただ呆れるばかりです。政治家や行政もゼロリスクを強要し、最大の注意を声高に呼びかけます。でも、彼らのやることと言えばただそれだけであり、その結果感染の不安の真っ只中にいる一般の人たちは、今述べたような一見対策ふうなナンセンスなこと、今までやらなかった余計なことを一生懸命に実行するハメになります。まるで「新しい生活様式」などではなく「新しい不自由生活」の強制です。確かに新型コロナは厄介で、十分気をつける必要はありますが、ゼロリスクを追求するあまり、過剰な対策で不必要と不自由が生じています。全くトンチンカンな対策が、役に立たないどころか、コロナ以外の心身の健康への悪影響や社会の差別などの弊害も生んでいます。そのために1 なぜ不都合なことが起きるのか2 本当のところはどうなのか3 感染の可能性や確率はどれくらいあるのかという疑問を持ち、きちんと考え、自ら判断する必要があるのです。そうすると今よりもっとシンプルに考え、楽に暮らしていけます。マムシ捕りの達人が、みんなが怖がるマムシを自分から捕まえに行けるのは、どうやったら噛まれないか、どうマムシが反撃するかを知り尽くしているからこそできる。それと同様に正しい知識を身につけることによって、どこにウイルスがいて、どの程度危険なのかが見えてきます。ビニールカーテンやパーティションは本当に感染を防げるのか?今やスーパーやコンビニのレジに当たり前のようにあるこれらが、店員を守っていると思ったら大間違いです!それどころか、かえって危険です。目の前の客の飛沫は確かにある程度は防げるでしょう。しかし問題は、空気中を漂う小さな飛沫(エアロゾル)なのです。例えばビニールカーテンの隙間から入り込んだエアロゾルは狭い閉鎖空間の中ではなかなか抜けていかず長時間ウイルスが滞留してしまうことになるからです。閉鎖された空間では、寒気を妨げるカーテンやパーティションなどはむしろない方が安全です。空気が滞留せず流れて抜けて換気ができるほうが、はるかに良いのです。アクリル板のパーティションも同様で、一見すると咳や飛沫を止められるとスーパーコンピュータ富岳のシュミレーションで示して言われているようです。しかしニュースでお馴染みのあの映像は、普通ではありえない無風状態での、それもたった1回の咳だけしかシュミレーションしていません。直進する飛沫は止められても、小さなエアロゾルは空気中を漂いアクリル板を簡単に越えます。そのまま会話を続けたり、何度も咳をすれば、パーティションで換気の遮られた閉鎖空間での感染リスクはさらに高まります。真に有効な対策は、換気をしっかりできるようにすることに尽きるのです。テーブルやイス、ドアノブの消毒なんて無意味です!「身の回りのあらゆる物の表面には、ペンキ塗りたてのようにウイルスが付着している」という本当はあり得ない話を元にした対策もあちこちに見受けられます。子供たちの公園の遊具を使用禁止にしたり、スーパーで購入した商品にウイルスがついているからとパックの表面を消毒している主婦も多いという話も聞きました。ウイルス専門家の私からすると、どれもまったく必要のない心配です。ウイルスのうち、物の表面に付着して人間に病気を起こすウイルスは、実はほとんどいません。なぜならウイルスは生きた細胞の中でしか生きていくことしかできないからです。もし、新型コロナウイルスが物に付着していたとしても、ウイルスの性質上、そこで「感染力のあるウイルスが増える」ようなことはあり得ません。つまり普通の環境下では、テーブルやドアノブには、「生きたウイルス」はいないのです。したがって、スーパーの商品やお金、宅急便で届いた段ボール、図書館の本・・・どれもいちいち消毒するほど気を使う必要はありません!そこに生きたウイルスを証明した人は未だかつて誰もいません。一時的に付着することはあるかもしれませんが、付着したウイルスは時間の経過とともに減っていきますから、図書館の本を消毒するなど、余計なことをする必要は全くありません。多くの人が手に触れるお金やお札も同様です。お金やお札にウイルスがたくさんいるなら、そしてそれが感染の大きな脅威なら、世界中のあちこちの銀行でクラスターが発生してなければおかしいのです。フェイスシールド・マウスシールドでは何も防げない!これらもテレビ放送などでよく見かけます。では、それでエアロゾルの侵入を防げるのか?残念ながら感染対策としては効果がないことは明らかです。直接飛沫に対してある程度は防げたとしても、横や下から入ってくるエアロゾルには全くもって無防備です。一見大きな飛沫は防いでいるようですが、いったん入った小さなエアロゾルはなかなか抜けきれず、帰って感染リスクが上がります。マウスシールドもマスクの代わりにはなりません。あれば、元々食品工場などで働く人が自分の唾液や飛沫が食品に入らないようにするためのもので、他の人の発したエアロゾルの侵入を防ぐためのものではありません。また、団扇や扇子を感染防止に使うことを勧めていた⁈という話もあると聞きましたが、笑止千万というしかありません。多分100年後には原始的な気休めだと笑われる運命にあります。外を歩くとき、マスクは要らない!外を歩くだけなら、マスクは必要ありません。熱中症の危険がある夏なら尚更です。屋外の広い場所では、すれ違った相手がたとえ咳をしたとしても、ウイルスを吸い込む可能性はとても低いからです。屋外では、必ず気流・風があります。この風がウイルスを大きく拡散してくれるからです。他にも・・・手など皮膚からの感染はあり得ないウイルス学的理由。目・鼻先からの感染も神経質に考えなくて良い。バイキングも大皿料理も、食べ物に罪はない。トングから感染することはない。レジでのお金の受け渡しに感染リスクはない。ご遺体を密封する必要なんて全くない。床に落ちたウイルスなんて気にするな!など誤った行き過ぎた過剰な感染対策についても述べられていました。もちろん、マスクの有効性やコロナは空気感染だから換気の重要性、「手洗いよりうがいの勧め」新型コロナはいつ収束するのか?スペイン風邪はどう収束したのか、などについても書かれていました。良い本ですので、感染対策に疲れた方は一度お読みくだされば幸いです。当院では、ただ格好だけの感染対策を排し、本当に意味のある感染対策に力を入れて診療して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
オンライン資格確認を導入しています。 感染対策として栃木県がんセンターとの連携のもと院内トリアージを実施しています。 皆様のご理解とご協力をお願い致します。 ・栃木県立がんセンター乳腺外科 ・独協医大乳腺センター ・自治医大・乳腺科 との乳がん地域連携を実施しております。
ウイルス学の専門家である国立仙台医療センター・ウイルスセンター長の西村秀一先生の「もうだまされない・新型コロナの大誤解」(幻冬舎)からの抜粋です。
「怖いのはウイルスよりも、間違った情報の蔓延だった」
何人もの人がワインボトルに触れると感染するから、グラスワインしか提供しなくなったレストラン
50cm四方のアクリル板をテーブルの中央に置き、それで感染対策という飲食店
選ぶときに客が触るからと、定期的に商品を消毒するスーパー店
試合前にリング下でグローブを消毒されるボクサー
これらは、呼吸器ウイルス感染対策としては、思わず笑ってしまうものがさも当たり前のように蔓延しています。
これらの例は、実はほとんど意味のない感染対策なのです。でも笑えません。
メディアに毎日登場する「専門家」と称する人たちが決まり文句のように説明を繰り返していますが、的外れのことが多く、ただただ呆れるばかりです。
政治家や行政もゼロリスクを強要し、最大の注意を声高に呼びかけます。
でも、彼らのやることと言えばただそれだけであり、その結果感染の不安の真っ只中にいる一般の人たちは、今述べたような一見対策ふうなナンセンスなこと、今までやらなかった余計なことを一生懸命に実行するハメになります。
まるで「新しい生活様式」などではなく「新しい不自由生活」の強制です。
確かに新型コロナは厄介で、十分気をつける必要はありますが、ゼロリスクを追求するあまり、過剰な対策で不必要と不自由が生じています。
全くトンチンカンな対策が、役に立たないどころか、コロナ以外の心身の健康への悪影響や社会の差別などの弊害も生んでいます。
そのために
1 なぜ不都合なことが起きるのか
2 本当のところはどうなのか
3 感染の可能性や確率はどれくらいあるのか
という疑問を持ち、きちんと考え、自ら判断する必要があるのです。
そうすると今よりもっとシンプルに考え、楽に暮らしていけます。
マムシ捕りの達人が、みんなが怖がるマムシを自分から捕まえに行けるのは、どうやったら噛まれないか、どうマムシが反撃するかを知り尽くしているからこそできる。
それと同様に正しい知識を身につけることによって、どこにウイルスがいて、どの程度危険なのかが見えてきます。
ビニールカーテンやパーティションは本当に感染を防げるのか?
今やスーパーやコンビニのレジに当たり前のようにあるこれらが、店員を守っていると思ったら大間違いです!それどころか、かえって危険です。
目の前の客の飛沫は確かにある程度は防げるでしょう。しかし問題は、空気中を漂う小さな飛沫(エアロゾル)なのです。
例えばビニールカーテンの隙間から入り込んだエアロゾルは狭い閉鎖空間の中ではなかなか抜けていかず長時間ウイルスが滞留してしまうことになるからです。
閉鎖された空間では、寒気を妨げるカーテンやパーティションなどはむしろない方が安全です。
空気が滞留せず流れて抜けて換気ができるほうが、はるかに良いのです。
アクリル板のパーティションも同様で、一見すると咳や飛沫を止められるとスーパーコンピュータ富岳のシュミレーションで示して言われているようです。
しかしニュースでお馴染みのあの映像は、普通ではありえない無風状態での、それもたった1回の咳だけしかシュミレーションしていません。
直進する飛沫は止められても、小さなエアロゾルは空気中を漂いアクリル板を簡単に越えます。そのまま会話を続けたり、何度も咳をすれば、パーティションで換気の遮られた閉鎖空間での感染リスクはさらに高まります。
真に有効な対策は、換気をしっかりできるようにすることに尽きるのです。
テーブルやイス、ドアノブの消毒なんて無意味です!
「身の回りのあらゆる物の表面には、ペンキ塗りたてのようにウイルスが付着している」という本当はあり得ない話を元にした対策もあちこちに見受けられます。
子供たちの公園の遊具を使用禁止にしたり、スーパーで購入した商品にウイルスがついているからとパックの表面を消毒している主婦も多いという話も聞きました。
ウイルス専門家の私からすると、どれもまったく必要のない心配です。
ウイルスのうち、物の表面に付着して人間に病気を起こすウイルスは、実はほとんどいません。
なぜならウイルスは生きた細胞の中でしか生きていくことしかできないからです。
もし、新型コロナウイルスが物に付着していたとしても、ウイルスの性質上、そこで「感染力のあるウイルスが増える」ようなことはあり得ません。
つまり普通の環境下では、テーブルやドアノブには、「生きたウイルス」はいないのです。
したがって、スーパーの商品やお金、宅急便で届いた段ボール、図書館の本・・・どれもいちいち消毒するほど気を使う必要はありません!
そこに生きたウイルスを証明した人は未だかつて誰もいません。一時的に付着することはあるかもしれませんが、付着したウイルスは時間の経過とともに減っていきますから、図書館の本を消毒するなど、余計なことをする必要は全くありません。
多くの人が手に触れるお金やお札も同様です。お金やお札にウイルスがたくさんいるなら、そしてそれが感染の大きな脅威なら、世界中のあちこちの銀行でクラスターが発生してなければおかしいのです。
フェイスシールド・マウスシールドでは何も防げない!
これらもテレビ放送などでよく見かけます。では、それでエアロゾルの侵入を防げるのか?残念ながら感染対策としては効果がないことは明らかです。
直接飛沫に対してある程度は防げたとしても、横や下から入ってくるエアロゾルには全くもって無防備です。
一見大きな飛沫は防いでいるようですが、いったん入った小さなエアロゾルはなかなか抜けきれず、帰って感染リスクが上がります。
マウスシールドもマスクの代わりにはなりません。あれば、元々食品工場などで働く人が自分の唾液や飛沫が食品に入らないようにするためのもので、他の人の発したエアロゾルの侵入を防ぐためのものではありません。
また、団扇や扇子を感染防止に使うことを勧めていた⁈という話もあると聞きましたが、笑止千万というしかありません。多分100年後には原始的な気休めだと笑われる運命にあります。
外を歩くとき、マスクは要らない!
外を歩くだけなら、マスクは必要ありません。熱中症の危険がある夏なら尚更です。
屋外の広い場所では、すれ違った相手がたとえ咳をしたとしても、ウイルスを吸い込む可能性はとても低いからです。
屋外では、必ず気流・風があります。この風がウイルスを大きく拡散してくれるからです。
他にも・・・
手など皮膚からの感染はあり得ないウイルス学的理由。
目・鼻先からの感染も神経質に考えなくて良い。
バイキングも大皿料理も、食べ物に罪はない。
トングから感染することはない。
レジでのお金の受け渡しに感染リスクはない。
ご遺体を密封する必要なんて全くない。
床に落ちたウイルスなんて気にするな!
など誤った行き過ぎた過剰な感染対策についても述べられていました。
もちろん、マスクの有効性やコロナは空気感染だから換気の重要性、「手洗いよりうがいの勧め」新型コロナはいつ収束するのか?スペイン風邪はどう収束したのか、などについても書かれていました。
良い本ですので、感染対策に疲れた方は一度お読みくだされば幸いです。
当院では、ただ格好だけの感染対策を排し、本当に意味のある感染対策に力を入れて診療して参ります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。