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2016年12月6日
愛する人を亡くされた方へ…
愛する人を亡くされた方へ…(パートナー編)
悲しみは、そう簡単に癒えるものではありませんが、
生きる力の一助になれば嬉しく思います。

飯田史彦先生の著作からです。

飯田史彦著「生きがいの創造(決定版)」には、生まれ変わりに対する様々な証言がのっていますが
その一つに、恋人を亡くされた方々に…(p.529)という文章が書かれています。

私がただ一つだけ言えることは、
「他の人と恋に落ちて結婚したとしても、先だった恋人は、決して恨んだり、ねたんだりしない」ということです。
むしろ愛する故人は、生きている私たちに、
過去にとらわれないで、前を向いて創造的に生きていくこと」を求めます。
故人にとって、この世に残した知り合いたちが、自分の死をいつまでも悲しんで無気力になり他人の愛情を拒んでいることほど、つらいことはないのです。

先だった恋人は、きっと「悲しんでくれるのは嬉しいけれど、もう充分わかったから、今度は未来に目を向けて受け入れてよ」とメッセージを送ってくれているはずです。

そしてもしかすると、あなたのお子さんとして、この物質世界で再会できる日を待ち望んでいるかもしれません。

あなたが新しい恋人をつくったとしても、決して先だった恋人を裏切ることにはなりません。
なぜならあなたの新しい恋人となる人は、
「先だった恋人が、選んであなたの元へ連れてきてくれる人」なのですから。

と書かれています。
前を向いて、生きることを故人も心から願っているとの証言です。
悲しみを乗り越える一助になれば幸いです。

愛する人を亡くされた方へ…(家族編)
また、父を亡くした家族へは、このような愛する人を亡くして苦しむ人々を救う活動をしている、グッケンハイムたちの証言を紹介しています(p.558-561)。

思わぬ病気・事故・災害などで亡くなり、どのように不運に見える人であっても、残された家族たちに対して、
「自分の不憫を嘆きすぎないでほしい。これはこれで順調だから」と伝えてくれます。(中略…)
続けて父は語ります。
「おまえは、自立した強い人間にならなきゃならん。何が起きようと、人生と正面切って向かい合える人間にならなきゃならんのだ。
おまえがそういう人間に成長していくのを、父さんの存在が邪魔している気がしたんだよ…」

これらのように、先だった故人が、嘆き悲しむ家族のところに現れて、
「あの時が逝くべきだったのだ」と教えてくれたという体験は、数多く報告されています。
この証言にあるように、
「おまえを成長させるために、私は早い死を選んだのだ。私の死を乗り越えて、大いに学び、強くなってくれ」という意味の発言をして、
自分の死が家族を成長させるためであったことを明確に告げてくれることも少なくありません。

したがって、人生では「死ぬべき時」を定めた上で生まれてくることが多く、
特に自分の死によって周囲の人々を成長させるために、わざわざ若くして亡くなる人生を計画して生まれることも多いようです。
「まだまだ長生きする予定だったのに、うっかり死んでしまった」ということはなく、
死ぬべきでない場合にはなぜか奇跡的に助かり、死ぬべき時にはなぜか不運にも(実は予定通りなのですが)死んでしまうものなのです。

このように「死」でさえも順調に予定通りの出来事だとすれば、人生で直面するあらゆる試練も、やはり現れる時に出現するはずです。

もちろん、試練だけではなく、喜びもしかるべき時に現れ、私たちの人生を癒したり彩ったりしてくれます。
したがって「喜びも試練も、全てのことには必ず意味が込められているのだ」と考えていくことが、
人生を投げ出さないで、より価値のあるものにしていくためには、大切なことではないでしょうか。

と書かれていました。
残された家族に強く生きてくれるよう自覚を促す。
そのために、死という方便を示して、早く亡くなることもある。

なかなかそう割り切れず、受け入れがたい証言ですが、
悲しみに埋没せず、強く生きていくために、
そういう考えもあるのかもしれません。


参考文献:飯田史彦(2006)『[決定版]生きがいの創造』PHP文庫.